« TC-201S | トップページ | Cappuccino:282日め:小さいので »

2010年3月30日 (火)

Leica:ズミクロン8枚玉 wetzlar vs canada

 相変わらずズミクロン35mmの初代、いわゆる“8枚玉”について思いを巡らしておりまして、とりあえず身近なところでは、ヤフオクに出品されている品物のシリアルナンバーと仕様を記録していたりします。

 結構取引もあるもので、いろんなことが見えてきます。

 最初に出品されたときは元箱付きだったのに、落札され、次に出品されたときは元箱が失われているとか…。ショックですよね。せっかく付いてるんだからちゃんと継承していけよって思います。

 いまだに163万台の個体についてのコメントに“1958年にバヨネット5本、M3用4本生産されたうちの1本”とか書かれているのを目にすると、なんだかなあと思います。

 その根拠はライツの工場出荷記録らしく、手近なところではHOVE社の「ライカポケットブック」でそれが確認できますし、それなりに信憑性のあることかもしれません。

Img_6840

 しかし、それが本当なら、私が初めて買ったのは#1631441でしたし、今手元にあるのは#1631112ですし、中村信一氏の「新M型ライカのすべて」のp.160に見えるのは#1630806ですよね。「カメラスタイル」誌の第1号の表紙に見えるのは#1632144ですし、残りはあと1本ということになりますよね。日本の新潟の山沿いに住んでいる一介のアマチュアの手を、希少な個体のうちの2/5が通っていったのですね。奇跡ですね。

 百歩譲って本当だとしても、#163万台の個体は私が拾ってきたデータの範囲でバヨネットが10本、M3用が1本存在するのですが、では、そのバヨネット10本のうちのどの5本が本当に1958年に生産された、あるいは出荷された5本と特定できるのでしょう?

 以前にも書いてきましたが、このレンズのファーストロットとしては#1630501~1632500という記録もあり、手近なところでは写真工業出版社の「ライカのレンズ」でそれが確認できます。該当のナンバーは1958年の製造という記録もあり、つまりは2000本も存在すると考えられるのです。ちなみにこのロットは総て“wetzlar”刻印と考えています。

 今日、改めてそんなことを書き散らしてみようと思ったのは、どこかで「canada刻印の方が多い」という記述を目にしまして、ホントかよ?と思いまして、手元のデータを確認してみたのですね。統計学的に怪しいかもしれませんが、8割方のロットで最大10%程のサンプルがありますので、該当のロットをそれぞれの刻印であると断定していったのですね。

 結論としては、4万本強生産されたこのレンズのうち、おそらく25,000本は“wetzlar”です。ということは、おそらく“canada”刻印の方が少ないことになりますが、せいぜい2:1くらいの割合でしかなく、どちらが希少とか論じる程の問題ではないと考えています。

|

« TC-201S | トップページ | Cappuccino:282日め:小さいので »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122250/47954427

この記事へのトラックバック一覧です: Leica:ズミクロン8枚玉 wetzlar vs canada:

« TC-201S | トップページ | Cappuccino:282日め:小さいので »